自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)とは

大人の発達障害

「空気が読めない障害」という説明は正確ではない

自閉スペクトラム症の人は、空気が読めないとか、マルチタスクが苦手、こだわりが強いなどと言われています。しかし、それらはあくまで、思考の特性による「症状」に過ぎません。

自閉とは「物事の狭い範囲に意識が集中する」思考の特性であると私は考えています。その結果として、空気が読めなかったり、マルチタスクが苦手だったりするのです。

なぜ空気が読めなくなってしまうのか

狭い範囲に意識が集中すると、必然的に全ての意識が「自分の思考」だけに集中します。すると、「相手の思考・感情」に注意が向かないため、空気が読めない原因となってしまいます。なお、空気を読むということに関して、別に詳しい記事を作成していますので、参考にしてください。

マルチタスクが苦手なことも、「狭い範囲に意識が集中する」で説明がつきます。集中力が高いことの弊害です。例えば、コンピューターの操作中に話しかけられたり、電話が鳴ったりすれば、その「音」に向けて意識が切り替わります。もしPC操作だけに意識が全て集中している場合、音へ意識を切り替えようとすると、集中の途切れが発生してしまいます。何度も電話が鳴り、コンピューター操作と通話を交互に行うと、集中力の途切れがその都度発生するため、疲弊してしまうことになります。これが自閉的傾向の強い人がマルチタスクを不得意とする理由なのです。おそらく、自閉的な特性が無い人の場合、一つのことに集中しすぎることはないため、作業を交互に平行して行ってもさほど疲弊しないはずです。

余談ですが、私は職場でPCの操作中に電話が鳴っても、電話が鳴ったことに気づかないことが頻繁にあります(笑)パソコンの操作に集中しすぎて周囲の音がほとんど聞こえないのです。この特性をどうにかしたいと私自身も悩んでいます。

まとめ

  • 「自閉」とは、「物事の狭い範囲に意識が集中する思考の特性」を指す。
  • 「物事の狭い範囲へ意識が集中する傾向」の強い人を自閉スペクトラムと呼んでいる。

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