下流工程・上流工程とは

仕事・就職

下流工程・上流工程とは

業務における「下流工程」とは、「上流の工程から発生する作業工程」のことです。対する「上流工程」とは、「業務の目的から直接発生する工程」を指し、管理・運営・調整などが主な業務となります。これらは特にIT業界で使用されることが多い用語です。(IT分野では、プログラミング等の開発を直接する業務を「下流工程」、顧客との打ち合わせ等の開発を管理する業務を「上流工程」と呼ぶことが多いようです。)

例えば、「会社の売り上げを上げること」を目的として捉えると、「今月中に5人の営業社員で10万円の商品を50人の顧客へ売ること」が上流工程となります。下流工程は「営業の電話を掛けること」、「顧客のアポが取れた訪問日程を整理すること」、「日程に合わせて5人の社員が効率よく訪問する日程を決めること」、「訪問した際に説明する商品のリーフレットを作成すること」、「訪問して契約を取ること」などとなります。

さらにその中で「リーフレットを作成すること」を上流工程と捉えると、下流工程は「リーフレットの内容を考案すること」、「考案した内容どおりデザインを制作すること」、「デザインされたリーフレットを必要な部数印刷すること」などがとなります。

上流になればなるほど、自閉傾向がある人は適性が低くなる

基本的に、上流の工程が生じれば、必ず下流の工程も生じます。そして一般的に正規雇用の従業員が担当する業務は上流工程であり、もちろん上流工程を担当するということはそこから生じる下流工程も含めて担当ということになります。つまり「リーフレットの内容を考案すること」だけが従業員の担当ではなく、「考案も含めて印刷まで行い、期日までに必要な部数リーフレット用意すること」が担当業務となるのです。

ある工程を担当するということは、必然的に発生する下流の工程ももちろん平行して担当していくことになります。一つの上流工程からは複数の下流工程が発生するため、従業員はそれらをまとめて「管理」していく必要があります。上流工程を複数担当すれば、莫大な下流工程を「管理」していかなければなりません。下流工程が多くなればなるほど、その全てを一人の従業員でやりきれないと思いますので、周囲と協力したり、下流工程を部下や外部へ委託したりと、調整や管理をしながら業務を遂行していきます。

そうなると、どうしても業務の範囲が広くなり、対人コミュニケーションも頻繁に発生します。よって正規雇用の場合、マルチタスクが苦手な自閉の特性が強い人ほど、仕事をするだけ(上流の工程を担当するだけ)で苦しむことになります。(参考記事を下記に載せておきます。)

建設業やIT業、製造業などといったいわゆる「ものづくり」の業界では、いくつもの段階に工程が分かれており、下流工程の中からさらに複数の下流工程が発生します。自閉的特性が強い人はその下流部分の仕事だけを狙って就職し、適性の高い仕事を選ぶのも一つの生き方だと思います。

「下流工程」の将来性、給与について

下流の工程になればなるほど、単純作業の色気が強く出ます。例えば、工場のライン作業や倉庫のピッキング作業などの仕事は、より下流の工程であり単純労働だと言えます。

単純労働は誰でもできる簡単な作業であり、雇用する側としては、年収を400万も500万も払う必要がないのです。アルバイトや派遣労働者に安い賃金でやってもらうことも可能であるため、そもそも正規雇用で雇う必要がありません。また、AIやコンピューターの発達により、将来はますますコミュニケーションが必要ない業務や単純労働は失われていくでしょう。

身近な例だとスーパーマーケットやコンビニで見られます。複雑なコミュニケーションが必要ない単純作業であるレジ打ちは、セルフレジに置き換わり、もはや人手が必要なくなりつつあります。経営者側から見たら、パートさんを雇うよりセルフレジを導入した方がコストがかからず、利益を出しやすいのです。

そういったことを踏まえると将来性や給与の低さは、自閉スペクトラム症を抱える人の適性とトレードオフだと考えるべきでしょう。

下流工程で生き残るためには

単純労働の中で将来の生き残りや賃金のためには、「専門性」を見出す必要があります。例えば、プログラミングや臨床検査などです。プログラミングやテストは、開発業務の手段である下流工程と考えられる仕事です。また臨床検査も、治療を行う上で必要な作業の一部である下流の工程と考えられます。

プログラミングでコードを書くだけの人や、臨床検査で検体検査をするだけの人はAIに奪われる可能性が非常に高いですが、それでもライン工やピッキング作業よりは残りやすいと考えられます。プログラミングはコーディングだけでなく設計の分野へ、臨床検査はエコー検査や細胞検査などの分野へ、より機械に奪われにくいようスキルアップを目指すべきだと思います。

まとめ

  • 下流工程とは、「上流の工程から発生する作業工程」のこと
  • 上流工程とは、「業務の目的から直接発生する工程」のこと
  • 自閉的特性が強い人ほど、下流の工程に適性が合いやすい
  • 下流工程の仕事を選ぶ場合、将来性や給与の低さとトレードオフだと考えるべき
  • 下流工程で生き残るには、専門性の高さを極めるべき

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